たむの日常記録

本好き大学生です📖

【読書記録】世界でいちばん透きとおった物語 / 杉井光

ある日、ぼんやりとテレビを眺めていて知った話題の作品。番組で放送されている書籍って、なぜか読みたくなってしまうんですよね。読書垢で読了ツイートをされている方も多くて、久々に話題作を購入してみました。

簡単な感想はこんな感じです。

こちらの記録には直接的なネタバレは書きませんが、若干のネタバレが含まれます。事前情報なく読んだほうが楽しいと思いますので、これから読まれる方は閲覧をお気をつけください。




まず、本の背表紙に書かれているあらすじはこちらです。

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだが一 予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。

私は「話題になっているものは何でも面白い」という考えの人間なので、物語の内容については何も知らずに読み始めましたが、ただの遺稿探しではなく色々な情報をもとに謎を解いていくミステリーのようでとても面白かったです。

学校の往復の2時間ほどと家に帰ってから1時間くらいですべて読み終わってしまうくらいだったので、ほんとうに夢中でした。以前原田マハさんの楽園のカンヴァスを読んだときも夢中で読んで、1日ですべて読み終わってしまったのでどこか似ているところがあるのかもしれないです。


そして、私がいちばん言いたかったのは「読み始めたときの違和感」です。1ページ目を開いたとき、「なんか、いつも読んでるやつと違う気がする〜、なんかめっちゃ読みやす〜、新潮文庫 nexってやつだからかな?」なんて思いました。
しかし読み進めてびっくり、これじゃん私がいちばん最初に思ったやつじゃんこの読みやすさの正体、物語だけじゃなくて絶対これじゃん

そしてこの小説を作るまでのアレコレを想像し、すげえ小説がある!と人に話したくなりました。でもぜっっっっっったい伝わらないんですよ、この感動が、とにかく読んで!!!としか言いようがなくて、、、

これを読まれた方には伝わると思いますが、「え?私ってこういう目なの?」って思いました。まじで。いつもの小説と比べてものすごく読みやすいんですよ、これを感じた人他にもいますか?皆さんそうですよね?私だけじゃないですよね????

Twitterで色々検索してみたのですが、若干のネタバレ要素があるからなのかあまり触れている人がいなくて、、、かなしいのでブログに書いています。読んだ皆さんの詳細な感想が聞きたい、、、、、、(ちなみにですが、わたしと主人公は同じような目ではないと思います。私は光が苦手で逆に紙の書籍しか読めませんが、、、)

色々と書きましたが、世界でいちばん透きとおった物語、面白くて本当に読みやすい作品に出会えました。この感動はずっと忘れません。ほんとうに、ありがとうございました。

【読書記録】本日は、お日柄もよく / 原田マハ

最近良く読んでいる作家さんは?と聞かれたら原田マハさんか森博嗣さんだと思います。

ですが、私は原田マハさんのアート小説ばかり読み漁っていたので、アート小説以外の作品が読みたくて『本日は、お日柄もよく』を手に取りました。

簡単な感想はこんなかんじ

こちらのブログには思ったことをつらつらと書いていきたいと思います。

まず、本に記載されているあらすじはこちら

OL二ノ宮こと葉は、想いを馳せていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 目頭が熱くなるお仕事小説。

私ははじめ、「まあなんとなく結婚式のスピーチの話なのかな」と思っていたのですが、読み進めてびっくり!めちゃめちゃ政治やら選挙やらのお仕事小説......!そちらの方面に知識の全くない現代の若者代表な私は内心「どうしよ〜〜〜話が全然わからないかも、、、」とだいぶ戸惑いました(笑)

しかし、そんな不安もすぐに消えてしまうほど登場人物たちが魅力的で、このひとたち、どうなるの!?とページをめくる手が止まりませんでした。登場人物たちがみんな、とてもまっすぐなんです。周りの人への思いやりも忘れずに、でもまっすぐに自分の目標に向かって突き進んでいく姿が、思わず応援したくなってしまいます。

そして、作中には何度も素晴らしいスピーチが登場します。場面も様々で、結婚式、葬式、選挙演説に国会での代表質問などなど、どれも感動的なスピーチでスピーチを読んでいるときはいつもグッときていました。心を掴まれるスピーチとはこういうことか、皆が聞き入ってしまうスピーチとはこれか、とスピーチによっても小説の世界に引き込まれていった気がします。

こちらの小説を読んだ人のほとんど、もしかしたら全員の心に残ったであろう言葉がありました。

困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙が止まっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。

わたしも心に残った人たちのうちのひとりです。

困難を乗り越えたその先のスピーチは本当に心を掴まれました。でも困難を乗り越える、というのは誰にでもできることではないと思います。
私は、困難に向かい合うと放棄しかけてしまったり、なるべく困難に当たらないように生きてしまうタイプの人間です。まだまだ大学生なのでそれでも生きてこれましたが、社会に出るとそうはいかない場面も多く出てくると思います。そんなときに思い出して前を向けるような言葉に、この本を読んで出会えました。

この本を読んで、言葉の力は本当に強いと改めて感じることができました。しかし、それと同時に「言葉の力」を最大限発揮し、相手に伝えるためには、相当な技術も必要だなと感じました。適切な語彙、話し方、文の組み立て方などこういったものひとつひとつを大事にしていくことで、相手の心に自分の思いを訴えることができるのだなと学びました。

自分にはまだまだ備わっていない技術たちですが、このことを今知ることができたのはとても嬉しいです。本を読んだりすることはもちろんですが、まずは相手の話をよく聞くところからスタートしていきたいと思います。

#名刺代わりの小説10選

こんにちは。

私は、Twitterで読書垢というものをしています。
その読書垢にて投稿した「#名刺代わりの小説10選」、つまり私が好きな小説たちについてご紹介したいと思います。

このタグに関する私のツイートはこちら

とても悩みながら10個選んだことを覚えています。
趣味が合う方、これが好きならこれがオススメ!という小説がありましたら教えていただけると嬉しいです🥰

ここからは、1つずつ10選に選んだ理由とともにつらつらと書いていきたいと思います。

謎解きはディナーのあとで / 東川篤哉

こちらはドラマを見て原作を知った小説です。
当時は小学生、朝の読書の時間に全て読み倒しました。読みすぎてすべての本がボロボロの状態です(笑)ドラマでも小説でも大好きなシリーズです。思えば、ミステリーが好きになったきっかけもこれだったのかもしれません。

閃光スクランブル / 加藤シゲアキ

大好きな作家の加藤シゲアキさん、その中でも一番好きなのが閃光スクランブルです。何度も何度も読み返した思い出の作品で、ジャニーズのアイドルたちが好きな私にとって、アイドルが描くアイドルの話というのは新鮮で面白かったです。
単行本の装丁もとても好きで、傷がつかないよう大事に大事にカバーをかけて読みまくりました。

傘を持たない蟻たちは / 加藤シゲアキ

こちらも加藤シゲアキさんの作品です。短編集なのですが、どれもとても面白くて友人に加藤シゲアキさんの作品をおすすめするときには、個人的な好みもあってこれをおすすめします(笑)
こちらに収録されている「染色」は少し前に舞台化されて、そちらも見に行ったのですが加藤シゲアキワールドに飲み込まれる最高の体験でした。舞台を見に行ったことからも、好きな1冊です。

永遠の0 / 百田尚樹

こちらは、気になっていたけれど映画を見る勇気がなくて小説で読んだ、という1冊です。(リンクは単行本ですが、私は文庫版で読んでいました)戦争モノはあまり好まないのですが、何度も何度も読み返した思い出があります。カバーも帯もボロボロで汚れもあるのですが、何度も読み返した思い出と、知らなければならない歴史であるという意識で大事な1冊です。

たゆたえども沈まず / 原田マハ

ゼミの先生が原田マハさんについて話しているのを聞き、気になって買ってみた1冊。ゴッホのこと、美術や芸術のことなど何も知らずに読んだ本でしたが、最後には涙を流していました。ここから原田マハさんの小説にハマり、美術館へ行ってみたくなり、、と自分の中で色々な興味が生まれた1冊です。文庫版で読んでいたのですが、単行本の装丁が素敵なのでいつか部屋に飾りたいなあとぼんやりと思っています。

こちらの本は感想ツイートもしているので載せておきます。

時計じかけのオレンジ / アンソニ・バージェス

これが私の一番好きな小説かもしれない、と思ってしまう1冊です。何か本を持っていきたいけど、どれも読む気にならないときに気づくと手に取っています。海外小説は読むのがどうしても遅くなってしまいがちで、なかなか読み返したりもしませんがこれだけは何度も読み返しています。
アレックスの話す言葉たちがなんだかクセになる、ハラショーな1冊です。

すべてがFになる / 森博嗣

 

名前は知っていたのですが、今年に入るまで一切読んだことがなかった1冊です。いざ読んでみると、面白くて面白くて、、、1日ですべて読み終わってしまいました。初めて触れる森博嗣さんの小説だったので、そんなトリックを使うんですか!?!?とすごく驚いたのを覚えています。まったく想像もつかなかったんです、、、(笑)
そして個人的に頭のいい人たちの会話を見ることが大好きなので、犀川先生と萌絵ちゃんの会話もたのしくて現在はS&MシリーズとVシリーズを並行して読み進めています。

TUGUMI / 吉本ばなな

 

昨年に、日本語の原文と他の言語に翻訳されたものを比較し研究をしていた小説です。ものすごく読みこんだ思い出の1冊です。吉本ばななさんの小説を読むのはこれが初めてでしたが、読んだ後に心があたたかくなるような文章がとても好きです。今年に入ってから『キッチン』も読んだのですが、そちらも一瞬で好きな小説になりました。

シャーロック・ホームズシリーズ / コナン・ドイル

 

こちらはきっと誰もが好きな名作だと思いますが、私も大好きです。私の場合、名探偵コナン憂国のモリアーティなどの漫画たちをよく知った上でシャーロック・ホームズシリーズに手を出したので、「これがあれになるのかーー!!」と大興奮で読んでいました。
リンク先は、一番好きな『恐怖の谷』です。2章はホームズシリーズには珍しいかたちですが、読んでいて本当にひっくり返りました(笑)ああいう展開が大好きなんですよね、、、。

ON(藤堂比奈子)シリーズ / 内藤了

 

こちらもドラマで知ったシリーズです。角川ホラー文庫から出版されているのでホラーのような恐ろしさがありますが、どこか癖になってしまって何度も読み返しています。ホラーは苦手ですが、小説なら読める!と想像力を皆無にしていつも読んでいます。人におすすめをすることはありませんが、好きなシリーズです。


このツイートをしたときから、いろいろな小説を読んだので今考えたら違う小説たちも出てくるのではないかな、と思います。森博嗣さんのVシリーズ江戸川乱歩作品原田マハさんの楽園のカンヴァスなど色々と思い浮かびますが、今回はこの10作品としておきます。まだまだ読みたい作品がたくさんあるので、素敵な作品たちに出会える日が楽しみです🥰

【美術館記録】ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開

こんにちは。

先日、石橋財団アーティゾン美術館にて開催されているABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開へ行ってきました。アーティゾン美術館は大学生が無料で展示が見られる、とのことで気になったので行ってまいりました。(学生無料、だいじ、!)

この記事では、展覧会での印象に残った絵画などについて書いていきます。

「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」について

展覧会について、パンフレットには

19世紀末から第一次大戦が勃発するまでの間、フランスが平和と豊かさを享受することが出来たベル・エポックの時代。芸術を生み出す活気と自由な界囲気にも満ち溢れ、世紀初頭にはフォーヴィスムキュビスムなどの新しい美術が芽吹いて花咲き、やがて絵画表現の到達点のひとつとして抽象
絵画の誕生を導きました。その後抽象絵画は20世紀の美術表現を主導することになりました。この展覧会は、抽象絵画の発生の前後より、戦前はフランス絵画を中心に興隆した動向、戦後については1960年代までのフランスの熱い抽象、抽象表現主義、さらには日本の実験工房や具体など、同時多発的に、多様に展開し、次代へとつながった抽象絵画のあゆみを展観します。

と書かれています。

展覧会は12のセクションに分けられていて、

  1. 抽象芸術の源泉
  2. フォーヴィスムキュビスム
  3. 抽象絵画の覚醒

(オルフィスム、未来派青騎士バウハウスデ・ステイル、アプストラクシオン゠クレアシオン)
  4. 日本における抽象絵画の萌芽と展開
  5. 熱い抽象と叙情的抽象
  6. トランス・アトランティック


(ピエール・マティスとその周辺)
  7. 抽象表現主義
  8. 戦後日本の抽象絵画の展開(1960年代まで)
  9. 具体美術協会
  10. 瀧口修造実験工房
  11. 巨匠のその後



(アンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー)
  12. 現代の作家たち(リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、愛正.、津上みゆき、柴田敏雄、高畠依子、横溝美由紀)

という流れになっています。

展覧会の説明に書かれている通り、展覧会を順番にみていくと抽象絵画という概念が生まれ、次代への進んでいく流れを見ることができ、抽象絵画というものをあまり知らない私も展覧会を楽しむことができました。

音声ガイドは声優の細谷佳正さん、アプリダウンロード後、無料で聞くことができました。
アーティゾン美術館内のWi-Fiを利用してアプリをダウンロードすることができたので、ありがたかったです。

美術品たち

ここからは、私の撮影した美術品のまとめになります。


ポール・セザンヌ 『サント=ヴィクトワール山とシャトーノワール

展覧会に足を踏み入れると、セザンヌの絵画がお出迎え。皆さん立ち止まってじっくりと見ている方が多かったです。

アンドレ・ドラン『女の頭部』

こちらはアーティゾン美術館の新収蔵作品だそうです。カラフルな色彩が印象的でした。

モーリス・ド・ヴラマンク『運河船』

明るいことが印象的だった絵画です。筆跡がよく見えることも印象的でした。

ウンベルト・ボッチョーニ『空間における連続性の唯一の形態』

しばらく立ち止まって眺めていた作品です。タイトルと合わせてじっくり考えたくなります。

ザオ・ウーキー『水に沈んだ都市』

こちらも立ち止まってしばらく眺めていた作品。どこがいい、どこがすき、とはうまくいえないのですが展覧会の中で一番好きだった作品です。展覧会を通して、ザオ・ウーキーの作品はどれもすきで眺めていました。

マーク・トビー『傷ついた潮流』

血のような赤色が印象的だった作品です。傷ついた潮流、ということでなにか色々な想像をしてしまいます。

岡田謙三『ユートピア

やさしい色合いで、日本的な色合いが印象的だった作品です。写真を取った中で唯一の日本人画家の作品ですね。


まとめ

こうして写真を見返してみると、あんなに作品があったのにこれだけしか写真取らなかったのかぁ、という気持ちになりますね(笑)

写真を撮ったものたちはどれも大きくはない作品ですが、最後のセクションに近づいてくるにつれ大きなカンバスに力強く描かれているものが増えていました。大きなカンバスの作品は、その力強さにただただ圧倒されて絵画の前にときどき立ち止まってしまいました。

おそらく写真や、ポストカードでは感じられなかったあの感情を体験できた、ということは抽象絵画の世界に少しでも馴染めたのかなと感じています。

8/20まで開催されているそうなので、ご興味のある方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか?

はじめまして

はてなブログ、はじめてみました。

名前は たむ と言います。現在大学4年生、学部は外国語学部です。
就活も終わり、毎日のんびりと暮らしています。

今年はいろいろなことをしたい!と思い、手始めに本屋さんで大量に本を購入しました。

たくさんの本が読みたかったんです。

今までは1冊ずつ買って大事に読んでいたのですけれど、人生初(?)積読がたのしくてたのしくて、、、、最近は月に4〜5冊程度読んでいます。

月に4〜5冊読むと、内容も忘れがちになって自分の中の感想もあまり整理できずに次の物語の世界へ行ってしまうようになったので、こちらのブログで読書記録みたいなものをつけていければいいなぁと思っています。(しかし、ブログを開設してからすでに3冊ほど読み終えてしまいました)

読書の他に最近興味があるものは美術館めぐりです。

手始めに購入した本たちの中に、原田マハさんの『たゆたえども沈まず』がはいっていました。
こちらを読んでから、原田マハさんの世界に引き込まれてしまい色々と読んでいくうちに美術館へ行くようになりました。

美術品や絵画についてはなにもわからないズブの素人ですが、素人なりに楽しんでいると思います🖼
美術館へ行った感想などもまとめていけたらな〜と考えています。


どれくらい続くかな〜?このブログ、、、、
とにかく自分のペースで頑張りたいと思います、!

よろしくおねがいします🥰