たむの日常記録

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【美術館記録】ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開

こんにちは。

先日、石橋財団アーティゾン美術館にて開催されているABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開へ行ってきました。アーティゾン美術館は大学生が無料で展示が見られる、とのことで気になったので行ってまいりました。(学生無料、だいじ、!)

この記事では、展覧会での印象に残った絵画などについて書いていきます。

「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」について

展覧会について、パンフレットには

19世紀末から第一次大戦が勃発するまでの間、フランスが平和と豊かさを享受することが出来たベル・エポックの時代。芸術を生み出す活気と自由な界囲気にも満ち溢れ、世紀初頭にはフォーヴィスムキュビスムなどの新しい美術が芽吹いて花咲き、やがて絵画表現の到達点のひとつとして抽象
絵画の誕生を導きました。その後抽象絵画は20世紀の美術表現を主導することになりました。この展覧会は、抽象絵画の発生の前後より、戦前はフランス絵画を中心に興隆した動向、戦後については1960年代までのフランスの熱い抽象、抽象表現主義、さらには日本の実験工房や具体など、同時多発的に、多様に展開し、次代へとつながった抽象絵画のあゆみを展観します。

と書かれています。

展覧会は12のセクションに分けられていて、

  1. 抽象芸術の源泉
  2. フォーヴィスムキュビスム
  3. 抽象絵画の覚醒

(オルフィスム、未来派青騎士バウハウスデ・ステイル、アプストラクシオン゠クレアシオン)
  4. 日本における抽象絵画の萌芽と展開
  5. 熱い抽象と叙情的抽象
  6. トランス・アトランティック


(ピエール・マティスとその周辺)
  7. 抽象表現主義
  8. 戦後日本の抽象絵画の展開(1960年代まで)
  9. 具体美術協会
  10. 瀧口修造実験工房
  11. 巨匠のその後



(アンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー)
  12. 現代の作家たち(リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、愛正.、津上みゆき、柴田敏雄、高畠依子、横溝美由紀)

という流れになっています。

展覧会の説明に書かれている通り、展覧会を順番にみていくと抽象絵画という概念が生まれ、次代への進んでいく流れを見ることができ、抽象絵画というものをあまり知らない私も展覧会を楽しむことができました。

音声ガイドは声優の細谷佳正さん、アプリダウンロード後、無料で聞くことができました。
アーティゾン美術館内のWi-Fiを利用してアプリをダウンロードすることができたので、ありがたかったです。

美術品たち

ここからは、私の撮影した美術品のまとめになります。


ポール・セザンヌ 『サント=ヴィクトワール山とシャトーノワール

展覧会に足を踏み入れると、セザンヌの絵画がお出迎え。皆さん立ち止まってじっくりと見ている方が多かったです。

アンドレ・ドラン『女の頭部』

こちらはアーティゾン美術館の新収蔵作品だそうです。カラフルな色彩が印象的でした。

モーリス・ド・ヴラマンク『運河船』

明るいことが印象的だった絵画です。筆跡がよく見えることも印象的でした。

ウンベルト・ボッチョーニ『空間における連続性の唯一の形態』

しばらく立ち止まって眺めていた作品です。タイトルと合わせてじっくり考えたくなります。

ザオ・ウーキー『水に沈んだ都市』

こちらも立ち止まってしばらく眺めていた作品。どこがいい、どこがすき、とはうまくいえないのですが展覧会の中で一番好きだった作品です。展覧会を通して、ザオ・ウーキーの作品はどれもすきで眺めていました。

マーク・トビー『傷ついた潮流』

血のような赤色が印象的だった作品です。傷ついた潮流、ということでなにか色々な想像をしてしまいます。

岡田謙三『ユートピア

やさしい色合いで、日本的な色合いが印象的だった作品です。写真を取った中で唯一の日本人画家の作品ですね。


まとめ

こうして写真を見返してみると、あんなに作品があったのにこれだけしか写真取らなかったのかぁ、という気持ちになりますね(笑)

写真を撮ったものたちはどれも大きくはない作品ですが、最後のセクションに近づいてくるにつれ大きなカンバスに力強く描かれているものが増えていました。大きなカンバスの作品は、その力強さにただただ圧倒されて絵画の前にときどき立ち止まってしまいました。

おそらく写真や、ポストカードでは感じられなかったあの感情を体験できた、ということは抽象絵画の世界に少しでも馴染めたのかなと感じています。

8/20まで開催されているそうなので、ご興味のある方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか?